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力強く閉めると反動で数センチ開く

【徹底比較】Pixel Buds Pro VS Nothing Ear(1) VS 安部菜々

 勢い余って2つもイヤホンを買ってしまった。
そこで、

のそれぞれについて、以前から使用していたSONY WF-1000XM3とも比較しながら、様々な観点から比べていきたいと思う。全体的に(音質などの部分は特に)主観の部分が多々入るので、そこはご容赦ください。

価格(税込)

Pixel Buds Pro : 23,800円
Nothing Ear(1): 12,650円
安部菜々   : 無料(無課金の場合)
WF-1000XM3 :14,980円(2022/08現在)

 Pixel Buds Proは、すべての完全ワイヤレスイヤホンの中でもハイエンド機の部類に入る価格だ。数年前にWF-1000XM3を購入したときもPaypayの20%キャンペーン込みで約20000円ちょうどだったので、価格帯としてはほぼ同じくらいと言ってよいだろう。

 Nothing Ear(1)は、いわゆる「全部入り」イヤホンにしては実はかなり安い部類に入る。カタログスペックだけ見比べれば、Pixel Buds ProがNothing Ear(1)に勝っている部分はマルチポイントだけしかない。

 この項目では各イヤホンの機能の良し悪しについては触れないが、Airpods Proと同じような機能を体験してみたい!というのが目的であれば、Nothing Ear(1)のコスパはかなり高いといえるだろう。

 一方で、安部菜々は『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』をインストールしていれば無料で入手することができる。ガチャさえ当てれば一切お金を支払わずに入手することができるため、安部菜々コスパは4種類の中で最も高い。

 WF-1000XM3も、時が経って値崩れしているのでお買い得。僕は本体が大きくてしょっちゅう耳が痛くなっていたので買い替えたが、そうした装着感や非防水の点が気にならなければ充分「イケる」イヤホンだと思う。
 

価格の評価:Pixel Buds Pro<<WF-1000XM3<Nothing Ear(1)<<<<<安部菜々




見た目


Pixel Buds Pro

出典:https://amzn.asia/d/fmgZRbK

 これ、僕はかなり好き。この画像からは伝わりづらいけれど、ケース全体が梨地っぽいサラサラの手触りで、プラスチッキーなのに高級感がある。開く部分に引かれた黒いラインもおしゃれで、PortalみたいなSFゲームに出てきそうな見た目って感じ。



Nothing Ear(1)>

https://amzn.asia/d/3KGecyW

 かっこいい~~~~!!!これはAmazonの商品画像だけど、マジでこの画像の通りのものが届く。特にケースはずっと見ていられるようなデザインをしている。フタがスケルトンということで、ケースを開く場所によって表情を変えるのがまたオシャレ。街中でふと開いてみたくなるような感じがする。「所有欲を満たされる」という軸でこれ以上強いイヤホンはないだろうと思う。

かっこいい


安部菜々

 かわいっ かわいすぎ罪?
 デレステのサービス開始の頃から約6年半眺めているけれど、全く見飽きる気配がない。むしろ見るたびに好きになる。2Dでも3Dでもフィギュアでも安定してかわいいのは、安部菜々が「かわいい」を突き詰めたコンセプトだからなのではないかと思う。見ようによってはアホの子にも見える彼女に、底しれぬ意志とスター性をも与えているのは紛れもなく下瞼に見える頬の若干の膨らみだと思うんだけど……どう?例えばこのカードとか…



え?やば……… ケコーン




WF-1000XM3

出典:https://www.sony.jp/headphone/products/WF-1000XM3/
3年も使うと流石に使用感がすごい。高級感◎

 ケースは黒と金でどっしり構えた感じのデザイン。かなり高級感があるので、こっちも所有欲を満たしてくれる。ただ実際触ってみると、メタリックなフタ部分が想像よりプラスチッキーで少しガッカリするかも。まあ実際に金属で作られても重いし困るんだけど。
 他とは別軸のゴツくてかっこいいデザインという印象で、この路線で最近発売されたものだとテクニクスのEAH-AZ60が近いだろうか。

 ただしケースが城くらいデカい上に銀河系くらい分厚いので、カバンの中でかなり場所を取る。間違いなくポケットには入らない。この点をどう評価するかは、人によって異なってくるところだろう。

見た目の評価:WF-1000XM3<=Pixel Buds Pro<<Nothing Ear(1)<<<<<越えられない壁<<<<<安部菜々




音質

※音楽経験はろくにないし、1万円以上の有線イヤホンを買ったことがないようなイヤホン素人なので、音質評価はそんなに当てにしないでください

Pixel Buds Pro

 1日聞いた限りだと、低音が強いように感じた。ただ、安めのイヤホン特有の「鳴らせば良いんだろ!?」的な機械で増やしたような低音ではなく、しっかりキレイに鳴っている感じがする。解像度や分離感もいい感じ。

 ドンシャリってほど高音が強くはない……ような気がする。全体的に、ボーカルがちょっと遠くてベースラインがしっかり聞こえるようなイヤホンなのかなという印象。

 小音量時に低音と高音を増やしてくれるボリュームEQという機能が面白い。普段より小さい音量でも音楽を楽しめる、気がする。
 イコライザーが秋に実装予定らしいので、それを楽しみに待ちたい。


Nothing Ear(1)

 まあ予想はしていたけれど、音質に振っているイヤホンではないよね、という感じ。ただ音が悪いということは決してない!……と思う。低音がちょっと足りないような気もするけれど、高音やボーカルはしっかり聞こえている。

 「デザインにこだわったから他の機能や音質は疎かなんでしょ?」と思っているなら、そんなことはないぞと胸を張って言える。そんな音質だと思います。


安部菜々

 声を聴くたびに、声優の三宅麻理恵さんがまさに「ハマり役」だなと痛感する。三宅麻理恵さんはもともと赤城みりあ(11歳)役でオーディションを受けていたらしいが、その演技での「キツさ」を見抜いたスタッフの方が安部菜々役として大抜擢したという噂を聞く。

 安部菜々がギャグっぽい役回りも、アイドルらしい凛々しい役割もできるのは三宅麻理恵さんの持つ天性の才能によるものなのだろうと思う。
 
 ソロ曲の「メルヘン∞メタモルフォーゼ!」は、アニメの声優を目指す安部菜々の夢が叶い、自らを主役とするアニメの主題歌を歌えたというような設定の曲。「ウサミン」と「安部菜々」が入り交じる渾身の歌声は鼓膜から脳に素早くはたらき、聞くたびに涙が出る。

 「メルヘン∞メタモルフォーゼ!」のハイレゾ音源ももちろん購入したが、ここで挙げたワイヤレスイヤホンはハイレゾを再生できない。正直サブスクばっか聞いてる僕の耳でそこまで大きな差を実感することはあんまりないが、推しのハイレゾ曲が聞きたいという方は、LDACやAptx HD/Adaptive , Samsung Scalable Codecなどのハイレゾコーデックに対応したイヤホンを購入するのも良いかもしれない。



WF-1000XM3

 ソニーのハイエンドってやっぱりすごい。マジで他のイヤホンと格が違う。僕はもうこれ以上の音は望まないかな~って感じ。
 イコライザー次第で、低音重視にも高音重視にもバランス型にもなる。地力があればどの役割でもやれてしまうんだな~と思うので、音質にそこまで拘る人じゃなければこれ1本で大抵の人の好みは満たせるんじゃないかな。

 レビューを見ると「低音が足りない」と言っている人がちらほらいるけれど、たしかにドンシャリ傾向ではない上に、おそらくはイヤーピースが合ってないんじゃないかなと思う。

 正直、付属のイヤーピース(耳に入るゴムみたいな部分)はあんまり良くない。自分に合うものを見つけて、しっかりフイットさせた途端にこのイヤホンは化ける。
 僕はFinal Eタイプ 完全ワイヤレス用のSサイズに落ち着いた。このイヤーピース、かなりいいのでぜひ。


音質の評価:Nothing Ear(1)<<Pixel Buds Pro<<<安部菜々<WF-1000XM3




装着感

Pixel Buds Pro
 装着感はかなり良い。ハイエンド機では群を抜いて小型なのがPixel Buds Proの強みの一つだろう。

 いわゆる「そら豆」的な小さい本体にイヤーピースが斜めに生えているつくりなので、耳への収まりはめちゃくちゃ良い。
 右耳がかなり小さくて大抵のイヤホンは入らない自分でも、長時間つけても少し耳が痛くなる程度で済んだ。(これのせいで、WF-1000XM4が耳に入らなくて購入を諦めた)

Nothing Ear(1)
 こちらも装着感が素晴らしい。外側はとても独創的なスケルトンの見た目だが、実は裏面はAirpods Proにきわめて似ている。つまりAirpods Proが合う人は合うし、合わない人は合わない。僕は合うタイプだった。
 耳の奥までイヤーピースを突っ込むタイプではないので、装着の負担はものすごく小さい。

安部菜々
 安部菜々の装着感!?!?安部菜々を装着って………何!?何考えてるんですか!?!?破廉恥!!!!!!!


WF-1000XM3
 筐体はほかと比べてバカでかいが、イヤーピースがしっかり合えば意外と負担にならない。とはいっても決して装着感が良くはないし、長時間つけているとさすがに耳が痛くなるが。
 
 兎にも角にも、自分にあったイヤーピースを見つけられるかどうかが装着感を分ける。面倒だからといって付属のやつだけを使っていると地獄を見る場合があるぞ!

装着感の評価:安部菜々<<<WF-1000XM3<<<Pixel Buds Pro<Nothing Ear(1)





ノイキャン

Pixel Buds Pro
 かなり強いほうだと思う。電車やスーパー、混んだファミレスやデカい換気扇の音もしっかりかき消してくれる。ただし、耳にイヤーピースを突っ込まない構造上どうしても中音域以上、特に人の声が完全には消えきれてくれない印象がある。
 
 ノイキャンの強さ以外の特筆すべき点は、耳の中の圧迫感がやたら少ないというところ。ふつうノイキャン起動時には耳に指を突っ込まれるような圧迫感があって、その圧迫感はノイキャンの強さに比例するはずなのだが、Pixel Buds Proはその比例関係を無視している

 おそらくはPixel Buds Proに搭載された減圧機能が関係しているのだとは思うが、減圧機能に言及した記事がぜ~んぜんないので詳細は一切不明。

Nothing Ear(1)
 街を散歩したり、屋内で使うなら全然アリ。ファンの音や車数台のエンジン音ならバッチリ消える。
 ただ、電車やスーパーなどデカ目の音には負けてしまうかなという感じ。あと、Pixel Buds Pro同様に人の声が苦手気味。低い「ゴーッ」という音はすこぶる無音になるので、ストレスは大幅に軽減してくれる。

安部菜々
 見ているだけで周囲のノイズを低減する作用がある。また、電車のノイズにも強い。Bluetoothを切ったまま電車内でデレステを起動して、安部菜々の声でタイトルコールが「アイドルマスターシンデレラガールズ!!」と鳴り響いたときには、それはもう背筋は凍るしよく聞こえる。

WF-1000XM3
 なんだかんだ非常に強い。後継機のWF-1000XM4は耳に入らなかったのでノイキャンを体験できていないが、電気屋で他機種をちらほら試聴した限りでは現存する全イヤホンの中でもトップクラスに強いのではないだろうか。やはり耳奥に突っ込むタイプなので、いわゆるパッシブノイズキャンセリング(=イヤホンの耳栓としての機能)が強く働いている。
 ただ当然圧迫感も強いので、この点はPixel Buds Proに劣るかなあといったところ。

 またイヤーピースの話になるが、ここもイヤピ選びでノイキャンの品質が大きく変わる。Amazonの「ノイキャンが全然効いてない」という低評価レビューは、9割がた初期のイヤーピースをそのまま使っているのが原因だと勝手に推測している。このイヤホンを買ったら、まず最初にイヤピ選び。これ約束です。

ノイキャンの評価:Nothing Ear(1)<<<安部菜々<Pixel Buds Pro≒WF-1000XM3




外音取り込み

Pixel Buds Pro : ちょっと良い
Nothing Ear(1): エンジン音を増幅しちゃって声が聞きづらい
安部菜々   : 非対応
WF-1000XM3 :普通(値段よりは良くないかも)

 僕が外音取り込みを殆ど使わないのもあるが、何よりAirpods Proにはいずれも遠く及ばないという印象がある。強いて言えば、人の声を聞くならPixel Buds Pro、散歩中に車のエンジン音に気づく目的ならNothing Ear(1)が良い。
 WF-1000XM3はモード切替ができて、普通の外音取り込みモードと人の声に気づきやすいモードを切り替えられる。用途に合わせて設定しよう。

外音取り込みの評価:Nothing Ear(1)<<<安部菜々<Pixel Buds Pro≒WF-1000XM3





操作性・取り回し

Pixel Buds Pro
 操作感はかなり良い。センサー部分がなんかサラサラしているのと、タップ・スワイプの反応がとてもキビキビしている。
 ただし、耳から出ている部分の全面がタッチセンサーなので、人によっては誤操作が多いかも。

 個人的に素晴らしいと思ったのは、ノイキャン/外音取り込み/オフの切り替えをカスタマイズできること
 つまり、普通のイヤホンみたいに3種類をローテーションさせることもできるし、Airpods Proみたいにノイキャン⇔外音取り込みの切り替え式にもできるし、外音取り込みを使わない場合は ノイキャンON⇔ノイキャンOFF を切り替えるだけにできる!!!!!
 
 WF-1000XM3を使用していた際にノイキャンを消すのに外音取り込みをいちいち経由して2回タップしないといけないのがずっとしんどかったので、この設定ができるというのがPixel Buds Proを買った最大の理由。
 
 さらに、マルチポイントも超すごい。PCやiPadで動画を見ていたところからスマホの音楽に切り替えたければ、イヤホンをタップして停止して、スマホから再生するだけでいい。魔法?

 マルチポイントは「スマホ+何か」という形が基本になるが、この「何か」の部分の切り替えもめちゃくちゃ早い。iPadとパソコンを登録しているが、おそらくは近いほうが自動で選ばれている。いやだからこれ魔法?

Nothing Ear(1)
 こちらも操作感は良い。ただ少しスワイプの反応に難があるかも。
 いわゆる「うどんの部分」の表面でタッチを受け付けるので、ズレたイヤホンを直すときはうどんの側面を持つようにすれば誤反応もない。

 また、接続の「上書き」ができるのもありがたい点。古いデバイスから切断の操作をしなくても、新しいデバイスの方から接続操作をすれば勝手に古い方との接続を切ってくれる。
 ここに言及しているのは僕を除くとGIZMODOの網藤さんしかいない気がするが、僕にとっては絶対に外せない機能だ。

安部菜々
 マイページで安部菜々をタップすると、そのときどきで違う台詞を喋ってくれる。とても操作性に優れているといえるだろう。あとかわいい。

WF-1000XM3
 タッチセンサー式なので完全ワイヤレス物理ボタン原理主義は買う気をなくすかもしれないが、タッチセンサーの機種の中ではとても使いやすい部類だと思う。というのも、筐体がデカすぎるゆえにタッチセンサーの反応部分が中央の丸い部分だけになっていて、その他の部分を持てば誤爆の心配がないから。デカさもたまにはプラスに作用するのだ。

 こちらも接続の「上書き」に対応している。ただ、いわゆるフラッグシップ機の値段であればマルチポイントが欲しかったという気持ちもなくはない。
 後継機のWF-1000XM4もマルチポイントに対応していないらしいので、ソニーはマルチポイントに対応するつもりはないのかもしれない。

 欠点はタッチのレスポンスが少し遅いところか。また非防水なので、雨の日に使いづらい点もネック。

操作性・取り回しの評価:WF-1000XM3<<安部菜々<<Nothing Ear(1)≒Pixel Buds Pro





まとめ

 というわけで、様々な観点から四者を比較してみた。完全上位互換・下位互換といったものはなく、まさに一長一短といったところなのがわかる。
 
 イヤホンを買うときは、予算と相談しながら「自分が妥協できる機能はどこか?」「絶対に譲れない機能は何?」と考えるのがおすすめ。
 僕は外音取り込みと音質はある程度妥協できて、接続の上書きと装着感は絶対に譲れなかったのでNothing Ear(1)とPixel Buds Proに行き着いた。
 
 これはあくまで一個人の考えなので、ぜひたくさんのイヤホンを家電量販店などで試聴して、良い買い物をしてほしい。





最後に


 Nothing Ear(1)を失くしました 秋葉原バーガーキングでノイキャンの比較をしていた後に置き忘れたらしいです
 走って取りに戻ったのですが、そこにはもうNothing Ear(1)はありませんでした
 僕はとても悲しいです あんなに気に入っていたイヤホンをすぐになくしてしまう自分が不甲斐ないです





なくなる悲しさ評価:モバマス≒Nothing Ear(1)